博物館学芸員とは、
博物館資料の収集、保管、展示及び調査研究その他これと関連する事業を行う「博物館法」に定められた、博物館におかれる専門的職員
であると、文部科学省のホームページで定義されています。学芸員の資格を取得するには、以下の3つの条件のいずれかを満たす必要があります。
1)学士の学位を有し、大学で文部科学省令の定める博物館に関する科目の単位を修得したもの。
(略)
2)大学に二年以上在学し、博物館に関する科目の単位を含めて六十二単位以上を修得したもので、三年以上学芸員補の職にあったもの。
3)文部科学大臣が、文部科学省令で定めるところにより、上の二つにあげたものと同等以上の学力及び経験を有すると認めたもの(学芸員資格認定を合格したもの)。
多くの学生は1)の方法で学芸員資格を取得するのではないでしょうか。
学芸員資格を取得するためには「博物館に関する科目」として規定された21単位以上の科目を履修する必要があります。(取得単位や履修方法は大学によってカリキュラムはかなり異なります)
「博物館に関する科目」を開講している大学は、平成25年4月1日の段階で300校(四年制大学291大学、短期大学9大学)あります。
参考:学芸員養成課程開講大学一覧(平成25年4月1日現在)300大学:文部科学省
つまり、学芸員資格を取得するためには、「博物館に関する科目」を開講している大学に入学した上で、21単位ぶんの授業を受講する必要があります。また、博物館実習を行う上ではすでに他の科目を履修していることを求められるため、資格取得には最低でも2年を費やす必要があります。
これだけ時間も手間もかかる資格であるのに、大学に戻って取得を志す社会人学生は少なくありません。また、文科系の学生には特に人気のある資格となっているようです。